ノーツは独特の見映えと使い勝手を採用していて、20年程前には大いに流行しましたが、クラウドが普及していた現在ではその独自のアーキテクチャが移行を困難にしています。
ノーツからの移行先として Microsoft SharePoint が有力な候補になります。
私が関わった移行プロジェクトでもSharePoint案件は複数あります。
ノーツ標準の掲示板データベースなどをカスタマイズなしに利用しているならば、SharePoint に移行することは簡単ではないにせよ困難ではありません。
SharePoint でカスタム・アプリケーションを開発することは、専用のアーキテクチャの理解・技術習得が必要となり、技術者が少ないためにコストが上がりやすくなります。
予算が豊富にあり、ノーツに複雑なカスタム・アプリケーションがある場合には考えても良いでしょう。
ノーツのビューなど見映えをSharePointで実現したい場合にはSharePoint上の標準機能にカスタマイズ修正を加える必要があります。
複雑なカスタム・アプリケーションは Azure など汎用クラウド・プラットフォームで ASP.NET で専用に開発する方法もあります。
これはハイブリッド移行とも呼べるでしょう。
「移行しない」という選択肢もあります。
作り込んだノーツ・アプリケーションはノーツに残したまま、メールなど移行先の製品で対応できるものは移行するという方法です。
年度など期間のある限定データならば有効な方法です。
ただし移行先製品の費用とノーツ費用が二重に掛かるため、これも費用アップとのバランス検討が必要になります。
別アーキテクチャーへのノーツ移行は費用・期間ともに掛かり、利用者の個別の事情もあるので大きなイベントになります。
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