2019/11/01

ロータス・ノーツ(現HCLノーツ)移行のヒント

IT投資に積極的な企業は既にロータス・ノーツ(以下ノーツ)から別の製品に移行を終えていて、現在でも使い続けている理由としては、ノーツのアプリケーションを作り込んでしまっていて他の製品への移行が難しくなっているケースがあります。

ノーツは独特の見映えと使い勝手を採用していて、20年程前には大いに流行しましたが、クラウドが普及していた現在ではその独自のアーキテクチャが移行を困難にしています。

ノーツからの移行先として Microsoft SharePoint が有力な候補になります。
私が関わった移行プロジェクトでもSharePoint案件は複数あります。

ノーツ標準の掲示板データベースなどをカスタマイズなしに利用しているならば、SharePoint に移行することは簡単ではないにせよ困難ではありません。

SharePoint でカスタム・アプリケーションを開発することは、専用のアーキテクチャの理解・技術習得が必要となり、技術者が少ないためにコストが上がりやすくなります。
予算が豊富にあり、ノーツに複雑なカスタム・アプリケーションがある場合には考えても良いでしょう。

ノーツのビューなど見映えをSharePointで実現したい場合にはSharePoint上の標準機能にカスタマイズ修正を加える必要があります。

複雑なカスタム・アプリケーションは Azure など汎用クラウド・プラットフォームで ASP.NET で専用に開発する方法もあります。
これはハイブリッド移行とも呼べるでしょう。

「移行しない」という選択肢もあります。
作り込んだノーツ・アプリケーションはノーツに残したまま、メールなど移行先の製品で対応できるものは移行するという方法です。
年度など期間のある限定データならば有効な方法です。
ただし移行先製品の費用とノーツ費用が二重に掛かるため、これも費用アップとのバランス検討が必要になります。

別アーキテクチャーへのノーツ移行は費用・期間ともに掛かり、利用者の個別の事情もあるので大きなイベントになります。


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